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走る。

森を、木々の間を、走り抜ける。

ベテランと言われるようになり、歳をとってきているのは自分でも分かっていた。

それでも、走る。

そして、出会う。

「あ、お前は水木!そうだよなぁ。お前もこの島に来ていたんだよなあ・・・」

「ハァ、ハァ・・・。コーチ、悪いが世間話をする気は無いんだ。
 野々村・・・そうか、コーチは知らないのか。
 おさげ・・・というのか。二つのおさげの女の子を見ていないか?」

「ああ、野々村愛か・・・。俺も話だけは知ってるぞ。
 ・・・・お前、あの子のこと好きだったんだってなぁ・・・?」

「・・・そんなことはどうでもいいんだ。まあ知ってるなら話は早い。
 この島で、愛を見ていないか?探してるんだ・・・」

「ん・・・?いやあ、愛の力って素敵だねぇ・・・。
 おっと、洒落言ってんじゃねえぞ。
 まあ愛ちゃんは見てねえな。一回見てみたいとは思うけどな・・・」

「そうか、見てないか。悪かったな・・・・・」

そして、水木は斧を振り上げた。

――――――ザシュッ・・・!

手久野 正巳の胴体を、縦に切り裂いた。

「・・・・・み・・・・・ズ・・・・・・・キ・・・・?」

水木に返り血が飛ぶ。

だが、彼はそれも気に留めない様子で、手久野のディバックを取る。

「・・・・・・・・」

そして、再び走り出す。

愛を見つけたあとどうするのか・・?

そんなことはどうでも良かった。

ただ、愛を見つける。それだけ。

狂気ではなかった、だが、正気でもなかった。

金山とは違う、だがパワプロとも違う・・・・。

悲劇は、まだ続く。

【28 手久野 正巳 死亡】
【43 水木 卓 斧所持。愛を探す。】
【残り46人】