19 (!・・・・今の悲鳴は・・・・?) 島の外形に沿って歩いていたパワプロ(37番)は、悲鳴を聞いた。 ―――11番、金山のものである。 (また一人、犠牲になった・・・・・?) 拳を強く握りしめる。 (明日香のものではない、けど・・・・・。 安心はできない、な。 ・・・ゲームに乗った奴がいるんだから) ふと、遠くに何か見えた。 彼は右手に持っていたスナイパーライフルを構える。 目をスコープへ持っていく。――――― (やっぱり、そうだったか・・・・!) ライフルを下ろし、走り出す。 ―――スナイパーライフルは望遠鏡代わりであって、射撃には使っていない。 「ネロ!パワプロだ!生きててよかった・・・・!」 彼が見たのは、32番 ネロ。 「あー? ぱ、ぱわぷろ?」 ネロが驚いたように(?)振り向く。 「そう、パワプロだ・・・。ネロ、よく無事で・・・・」 「ぱわぷろ、ねろ ころさない?」 「え・・・?あ、ああ。殺さない。当たり前だろ・・・! あ、そうだ。他の人には会ってないか? ボボとか、たかゆきとか、教祖とか・・・・」 「うー、ねろ、だれにもあってない。 ぱわぷろとあえて、ねろ うれしい」 「そうか・・・。ネロは何をしようとしていたんだ?」 「ねろ、ハガネさがしてた。 ねろ、ひとごろしはしない。 ひとごろし、やっちゃいけない」 「あ、ああ・・・。そうだな・・・・。 鋼か・・・。 俺は幼なじみを探しているんだ・・・。 まあ人捜しっていう目的は同じだ。 一緒に探そう。 そして――――このゲームから抜け出そう。 みんなで、一緒に」 「うー、そうすれば、みんな たすかる?」 「ああ、誰も死なない。みんなで帰れるんだ。 ――――いつもの、普通の毎日に」 「じゃあ ねろ そうする。 みんなのために、ねろ がんばる」 「ああ・・・・・! とりあえず、このまま外周を歩いていこう。 山に入るよりここはいい」 パワプロの位置から山に入ろうとすると、崖を登らなければならない。 余計なところでの体力の消費は命取り・・・・。 パワプロはそう考えてた。だから、海沿いの道を選んだ。 ―――パワプロは、知らない。 その山に、明日香のいる山小屋があるということを。 そして、探している人の一人、服部がもうこの世にいないことを。 【32 ネロ 37 パワプロ 行動を共に】 【残り44人】