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突然、二人組の男が部屋に入ってくる。

「大神様!たいへ・・・」

―――次の瞬間、その男の頭が飛んだ。

「ヒッ・・・・!」

もう一人の男が、変わり果てた相方を見て悲鳴をあげる。

「・・・・部屋にはいるときはノックをしろと言ったはずだが・・・?」

大神が、手に持った銃を男に向ける。

「す、スイマセンっ・・・!」

「・・・・・ふん、まあいい。
 ・・・・・用件を言え」

銃をしまう。

「は、はいっ・・・!
 え、えー・・・・・・ゲーム参加者が、このアジト内に進入しました!
 その数、9人。内二名を射殺しました」

「・・・・・・それで終わりか?」

「え!・・・あ、はい。以上で報告を終わります!」

男がビシッと敬礼をする。

「・・・・・・終わり、か。
 ・・・・・・・・・・・・ならば、お前らはクズということだ」

「え・・・?」

大神が一つのモニターを指さす。

「・・・・侵入者は、10人。
 見落とした一人は、船着き場にいる。
 ・・・・21番、迅雷 隼人だ」

「な・・・・す、すみませんでした!」

男が深々と頭を下げる。大神の位置からは、顔は見えない。

「・・・・・フン。まあいい。
 ・・・・・侵入者は全員始末しろ。
 その後、死体を島に捨ててこい。
 ・・・・・・・・。
 ――――但し、この男だけは殺すな」

そう言って、大神が写真の束から一枚を取り出す。

「・・・・49番、野球マスク・・・・」

男が、写真に書かれた文字を呟く。

「・・・・・分かったら行け。
 ・・・・・その死体も持って行け」

大神が男に背を向ける。

「は・・・・ハッ!失礼しました・・・!」

男が、死体を背負って部屋を出ていく。

部屋には、血の匂いが漂っていた。






「・・・・こっちだ、ついてこい・・・・」

コンテナの影から、鋼が手を出す。

俺達は、長い廊下を抜け一つの部屋に来ていた。

(・・・・部屋というよりは、倉庫という感じだがな)

コンテナが一定間隔に並んでおり、奥に扉があるのが見える。

「まるで、「ぼんだ〜まん」みたいデース」

(・・・・ぼんだーまん?)

―――俺達は、鋼・野球マスク・平山・堤・ドミオ・ジロー・俺の順で並んでいた。

全員が黒服から奪ったハンドガンを装備している。

「・・・・アニキ」

「ん?何だ、ジロー」

「俺・・・こういうの憧れてたんですよ」

「・・・・こういうの、というと?」

「こう、なんていうか・・・・。
 スリルとか、アクションていうか・・・」

「・・・・」

「・・・・・でも、やっぱダメですね。
 俺は―――普通の生活が懐かしいです。
 ・・・・ハハハ、情けないッスよねえ、ホント・・・」

ジローが頭を掻く。

―――その時だった。

「いたぞー!奴らだー!」

「・・・・ッ」

鋼がコンテナの影に引っ込む。

直後、銃弾の嵐が飛んでくる。

(・・・まずいな)

後ろから援軍が来られたら、挟み撃ちにあって全滅する。

かといって、進む先には銃弾の嵐。

「・・・・堤、どうする・・・?」

側で壁に張り付いていた堤に声をかける。

「・・・・スタン・・・」

堤は、小さくそれだけ言った。

(・・・・スタン、か。
 ・・・・もともとあった数は3個。
 俺が一個もらって、さっき一つ使ってたからジローの残りは1個。
 ・・・・入り口からそこまで進んでないことを考えると、今使うのは・・・。
 ・・・・・しかし・・・・)

―――結論を先に出したのは、また鋼だった。

「・・・・奥野、スタンを使ってくれ」

「おい、鋼。まだ入り口近くなんだ。
 今使うと・・・」

「・・・・・ガトリングを用意しだした。
 コンテナと共に蜂の巣にされるぞ」

「・・・・む・・・」

顔を出して覗くと、確かに敵が厳つい銃を出している。

「・・・・行くぞ!」

―――目を瞑り、耳を塞ぐ。

―――目の裏にも感じる、強烈な光。

俺達は、コンテナの影から飛び出していた。

(・・・・次のコンテナまでは結構遠い。
 だが・・・・スタンが効いてるなら・・・)

―――その時だった。

耳に、パラパラという音が聞こえた。

続いて、腹に響く鈍痛。

俺は、痛みによって目を開けていた。

「――――ドミオッ!―――」

―――俺の目の前で、一人の男の首がもげていた。

(・・・・糞、即死か・・・・!
 俺も何発か喰らった・・・・)

―――やがて、次のコンテナにつく。

その側には扉があり、次の部屋に続いていそうだった。

「・・・・・痛ゥ・・・・」

「あ、アニキ!大丈夫ですか!」

腹を見ると、血の筋が三本、腹から出ていた。

「・・・・俺は大丈夫だ・・・。
 それより、全員いるんだろうな?」

俺は辺りを見渡す。

―――鋼、野球マスク、ジロー、堤・・・・・。

「お、おい!平山・・・!」

俺は来た道を振り返った。

――――そこにいたのは、体中に穴を開けた平山がいた。



(・・・・・やっぱ・・・・むりだよな・・・・・・。
 ・・・・・・おれが・・・・いきのこるなんて・・・・・。
 ・・・・どみおが・・・しぬのをみたら・・・・・あしがうごかなるくなるなんて・・・・。
 ・・・・・・・ごめんよ・・・・ひろみ・・・・・・・・)

弾丸が、額を二つに割った。



「・・・・クソ、クソ、クソッ・・・・!」

「・・・・アニキ・・・」

「・・・・・俺は・・・・・。
 俺は、何もできないのか?
 犠牲になる人を前にしても、何一つ出来ないのか?
 ・・・・・クソッ、クソッ、クソォォォォッ!!」

――――俺の叫びは、倉庫に木霊し、ガトリングの音に消された。

「・・・・行くぞ」

鋼が、扉を開いた。

【30 ドミオ・バンデラス 39 平山 紀之 死亡】
【16 黒松 東児 腹に銃弾・出血】
【残り27人】