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〜冬子お嬢様のSS講座〜
  3:原作のチェック

というわけで、今回はSSを書く前にもう一つ留意したいことについてです。
また? 基本的な日本語の勉強は前回で覚えましたけど。
前回のはSSというか、文章作品全般に言える話でしょ。
今回はSSでのみ必要な、原作確認という留意事項です。
ああ、そういう事。
オリジナルと違って、SSではキャラに既に性格付けがされているものね。
その通り。まあ、それについては後述するとして……。
まずやっておきたいのは一人称と呼称の確認です。
『俺』なのか『オレ』なのか、『わたし』なのか『あたし』なのか。
『○○君』なのか『○○くん』なのか――挙げ出すとキリがありません。
重要だとは思うけど……かなり細かいわね。
その分、あんまり気にする人がいないのも事実なんだけどね。
なので、あまりこれに神経質になる必要はありません。
ですが、最低一人称くらいは調べておかないとカッコ悪い。
これは違うだけで嫌悪感を抱く人もいるようなので、要注意です。
……実際、僕は以前リコの一人称を『私』にして苦情を喰らったことがあります。
みなさんはちゃんと確認しましょうね!
わかったわ。書く前に確認ね。
……あら?
この子、『私』と『わたし』が混在してるわよ?
……パワポケはその辺割と適当なんですよね。
裏で再登場すると一人称変わったりしますし。

あと、話し方やセリフの中身なんかも注意しておきたいところです。
こっちは逆に、些細な違いでも意外と気になる。
例えば――
このウジ虫! わたしの靴をお舐め!
お嬢は高飛車なお嬢様、として紹介されますが、
こんなセリフを言わせると「!?」となるわけです。
まあ、これは極端な例ですけど――って、どしたのお嬢。
……台本通りとは言え、恥ずかしかったわ。
さいですか。

あと意外と気になるのは、ダッシュ勢など年齢の低いキャラのセリフ。
彼らのセリフでは、なるべく難しい漢字や言葉は使いたくないです。
平仮名が多いだけで、なんとなく幼さも表現できますしね。
明智小野など、一部例外的キャラもいますが。
某企画で幼いお嬢を書いたとき、このミスは僕がやらかしてました。
途中気がつくまで、アホみたいに難しい漢字使わせて……反省。


あとセリフと言えば、似たようなキャラを出すときのテクニックです。
例えば、イオリン真央を出す場合。お嬢ならどうする?
あなたねぇ……何ですか、その奇妙なあだ名は。
人の名前くらい、ちゃんと本名で呼びなさい。
維織さんと真央さん、です……。
(ていうか、お嬢自身はいいのかよ)
よろしい。
……そうね。二人とも、口数が少ないタイプだけど……。
維織は、語尾を残すような話し方ね。
うん、そんな感じかな。
維織は言葉のに『……』が入り、真央はに入る感じです。
多分、原作でもそんな感じになっていたはず。
もちろん、これが絶対の区別のキーになるわけではないのですが、
細かな工夫を凝らすことで差異を作り出すことはできます。
セリフはその一つ一つがキャラを成す重要な言葉、
ぜひとも細心の注意を払いたいものです。

さて、ここまでで今回の講座は終わりなのです、が。
この内容、ある意味では全部嘘っぱちになります。
ど、どういうこと?
イントロで話したように、SSは外伝、つまりIfの話もあるでしょ。
『もし○○が△△ならば?』という内容の場合、
いくらでも今回話したことの例外は起こりうる、ということ。
性格が変われば、当然話し方も変わるだろうし。
それと、ギャグなんかの場合根本から覆る事が多いです。
緑の会なんて、原作無視しまくりですし。

要は『原作をちゃんと理解した上で書きましょう』ということですね!
(……かなり強引にまとめたわね)


はぁ……何度思い返しても恥ずかしいわ。
お嬢は人を罵るセリフは言わないからねー。お疲れ様。
ええ、本当に……。
まったく、わたしだけあんな思いをするなんて不公平だわ。
でも、僕が言っても例にならないし。
分からないわよ? ちょっとやってみなさい。
このウジ虫! 僕の靴をお舐め!
……確かに、ダメね。
(ならやらせんなよ!)